スマートドラッグを飲むだけで頭が良くなるのか?



スマートドラッグの成分について

 

 

最後にスマートドラッグの実際の成分についてお話しておきます。前項でAmazon販売されているコリンを例として挙げましたが、これは「集中力・想起力・記憶力の向上」を期待した成分です。ラセタム系とコリン系があり、そのうちのコリン系というわけです。

 

ラセタムもコリンと併用することで効果が増すとされています。特にラセタム系を使用する際に必須ともされており、それは併用しない場合は逆に「燃料切れ」のようになって集中力が散漫になってしまうからです。

 

ラセタム系には「ピラセタム」と「アニラセタム」があります。ピラセタムは、失読症児童の作業課題の成績を向上させると示唆されています。つまり、大脳左右半球の情報伝達が改善されることで認知機能全般が向上したことを表すとされています。実際に副作用が少ないことから、好まれて使用されるスマートドラッグとされています。アニラセタムは記憶力の向上が期待され、効果はピラセタムより4~8倍程度強いそうです。

 

処理・反射の向上を狙うのが「ビンポセチン」です。視覚、聴覚の向上も含め、一番実感が得やすいスマートドラッグとされています。実際には脳への血液循環を改善させる効果であり、脳へ酸素供給することが大切だということです。

 

実際には、アニラセタムかピラセタムにコリンとビンポセチンを併せて使用するのが一般的です。効果をすぐに出したいために用法用量を超えた使用は危険なので止めて下さい。

 

「やる気を出す」という狙いはチロシンです。アミノ酸の一種で、タケノコ、大豆、卵黄、チーズなどにも含まれています。脳内の神経伝達物質であるドーパミン、ノルアドレナリンが不足すると、意欲、集中力が低下します。チロシンはこのドーパミンやノルアドレナリンの前駆体であるためにやる気を出す効果があるとされています。